エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
商品企画部では、週に一度、グループ毎に定例企画会議を行っている。
私が所属する第一製菓グループは、水曜日の午前中になることが多い。


新米の私は、まだ企画書の作り方を教わっているところで、アイデアを出すには至らない。
でも、資料やプロジェクターの準備、議事録の作成、そして後片付けという役割で、会議に参加している。


グループメンバーは、主任以下六人。
みんな三十代前半で、二十代の私は一番下っ端だ。


多くのヒット商品を生み出してきた先輩たちのプレゼンを聞いていると、自然と武者震いがする。
どれもすごいアイデアばかりで、自分でも食べてみたいなとか、商品になってお店に陳列されるのを想像して、ワクワクしてしまう。


ほとんど手直しの必要なく、開発に回る企画もあれば、ボツになる企画もある。
より良いものにするために、グループ内でさらに練る企画もあって、そういう時は私にも意見を聞いてもらえるから、脳みそを搾って頭を働かせる。


いつか必ず大ヒット商品を生み出すという野望のもと、自社商品に企画から携われる誇りを持って、目標を新たにする。
会議の度に、早く自分で企画を挙げたい思いが強まる――。


今日の会議は意見の応酬合戦で白熱して、三十分延長された。
三つの企画を来週に持ち越して散会して、そのままお昼休憩の時間になった。
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