エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
***
入浴を終えてリビングに戻ると、先に入った純平さんが、窓辺に立って電話をしていた。
大きな窓から、東京の夜景を見下ろす横顔は厳しい。
冷淡で威圧的な口調からも、電話の相手は部下だと察せられる。
会話に集中しているのか、私に気付かない彼を、私は頭から被ったタオルで口元を覆って見つめた。
お昼ご飯を食べた後――。
純平さんは、わかりやすく口数が減った。
ダイナミックなイルカショーにも眉ひとつ動かさず、幻想的なクラゲの水槽にも目を輝かせることはなかった。
朝からずっと、なにか別のことに意識を働かせているのはわかっていたけど、より一層心ここに在らずといった様子。
なにか気にかかることがあって楽しめないみたいだから、あまり長いこと付き合ってもらうのも気が引けて、夕暮れ時には水族館を出た。
夕食にお弁当を買ってマンションに帰ってくると、純平さんは食事も後回しで、さっさと自分の書斎に入ってしまった。
電話をかけていたようで、すぐに中から微かな声が聞こえてきた。
それからほんの数時間で、また電話をしている。
なにか、事件の捜査で動きがあったのかな。
そうか。だから、こんな時に私と水族館なんかにいる場合じゃなくて、気もそぞろだったのかもしれない。
でも――。
私は、すごく楽しかったんだけどな……。
入浴を終えてリビングに戻ると、先に入った純平さんが、窓辺に立って電話をしていた。
大きな窓から、東京の夜景を見下ろす横顔は厳しい。
冷淡で威圧的な口調からも、電話の相手は部下だと察せられる。
会話に集中しているのか、私に気付かない彼を、私は頭から被ったタオルで口元を覆って見つめた。
お昼ご飯を食べた後――。
純平さんは、わかりやすく口数が減った。
ダイナミックなイルカショーにも眉ひとつ動かさず、幻想的なクラゲの水槽にも目を輝かせることはなかった。
朝からずっと、なにか別のことに意識を働かせているのはわかっていたけど、より一層心ここに在らずといった様子。
なにか気にかかることがあって楽しめないみたいだから、あまり長いこと付き合ってもらうのも気が引けて、夕暮れ時には水族館を出た。
夕食にお弁当を買ってマンションに帰ってくると、純平さんは食事も後回しで、さっさと自分の書斎に入ってしまった。
電話をかけていたようで、すぐに中から微かな声が聞こえてきた。
それからほんの数時間で、また電話をしている。
なにか、事件の捜査で動きがあったのかな。
そうか。だから、こんな時に私と水族館なんかにいる場合じゃなくて、気もそぞろだったのかもしれない。
でも――。
私は、すごく楽しかったんだけどな……。