エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「はい。恐らく、作倉は極度の緊張状態にあったんでしょう。自分を強く見せようとする虚栄心、潜在的防衛本能からの周囲への威嚇。深層心理下の無意識行動と考えます」
朝峰のプロファイリング能力は、俺も一目置く高さだ。
顎を撫で、同意を示して何度か頷く。
「大島の取引現場にいたなら、この時以上の緊張下にあったはず。菅野さんの目に留まったのも、こういった不自然な行動をとっていた可能性が高いと思い、俺は昨夜、彼女を連れ出しました」
「お前……最初からそのつもりで、歩を?」
怪訝な思いで顔を上げ、彼の顔を注視する。
朝峰は悪びれずに、「いえ」と否定した。
「彼女に近付いたのは、百パーセント下心です」
「……もう少し、歯に衣着せろよ」
胸を張って断言され、俺は頭痛を抑えるように額に手を遣った。
朝峰が、クスッと笑う。
「菅野さん、ああ見えてガードが堅くて。食事に誘ってもなかなか『うん』と言ってくれなかったので、捜査協力の見返りという交換条件にしたんです」
「それで、東京駅に?」
俺の問いかけに、「はい」と首を縦に振って答える。
「これは、菅野さんがいた場所とは違う位置から撮影された画像で、大島の姿は確認できますが、作倉は完全に柱の陰になっていて見えません」
朝峰のプロファイリング能力は、俺も一目置く高さだ。
顎を撫で、同意を示して何度か頷く。
「大島の取引現場にいたなら、この時以上の緊張下にあったはず。菅野さんの目に留まったのも、こういった不自然な行動をとっていた可能性が高いと思い、俺は昨夜、彼女を連れ出しました」
「お前……最初からそのつもりで、歩を?」
怪訝な思いで顔を上げ、彼の顔を注視する。
朝峰は悪びれずに、「いえ」と否定した。
「彼女に近付いたのは、百パーセント下心です」
「……もう少し、歯に衣着せろよ」
胸を張って断言され、俺は頭痛を抑えるように額に手を遣った。
朝峰が、クスッと笑う。
「菅野さん、ああ見えてガードが堅くて。食事に誘ってもなかなか『うん』と言ってくれなかったので、捜査協力の見返りという交換条件にしたんです」
「それで、東京駅に?」
俺の問いかけに、「はい」と首を縦に振って答える。
「これは、菅野さんがいた場所とは違う位置から撮影された画像で、大島の姿は確認できますが、作倉は完全に柱の陰になっていて見えません」