過保護な次期社長の甘い罠〜はじめてを、奪われました〜
「あれ?羽衣ちゃん今日はなんか一段と可愛い〜。ひょっとして仕事の後デートとか⁉︎」

キラキラした目で私を眺める渚さん。

今日はざっくりとしたミドルゲージのニットにふんわりとしたシフォンのスカートを合わせて、足元はダークブラウンのショートブーツ。

背中の真ん中くらいまである緩くウェーブのかかったチョコレートブラウンの髪は、仕事中はまとめているけれど、今はそのまま下ろしている。

可愛いかどうかは別として、クラス会のためにいつもよりちょっとだけオシャレした自分に気づいてもらえるのは少し嬉しい。

うちの会社は服装に特に決まりはなく、部署によってはスーツだったりオフィスカジュアルだったりするけれど、受付の私たちには制服があるし、靴も仕事用のパンプスを置き靴しているから、通勤時の服装は基本なんでもOKだ。

「デートではないんですけど、今日高校の時のクラス会があるんです」

「えっ、クラス会⁉︎なにそのワクワクする響き!」

着替えを始めながら渚さんに打ち明けるとそのワクワクを抑えきれない様子で、

「そのクラス会、好きだった人とか、元カレなんかも来るのっ⁉︎」

ぐいっと近づいてくる渚さん。

そうか、それでワクワクしてるのか、と合点がいく。
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