あなたと出会って世界が変わる
3人が出る騎馬戦が始まり、応援していると


「ちょっといいですか?」

振り向くと5人の女の子たち


「緊急事態で、手伝ってくれませんか?」

何かあったのかもしれないと思い、テントから出ると


手を引っ張られる


私の力では対抗できずに、どんどんグラウンドから離れていく


「どこに行くんですか?」


「行けばわかるよ」


引きずられて、連れてこられた所は体育館倉庫


中へ入ると、いきなり突き飛ばされて尻もちをつく


「…っ」


「ねぇ、あんたが姫って本当なの?」


「…本当です」

昔に戻ったようで、声が小さくなる


「ほら、やっぱりこの子だよ」


「ねぇ、あんたどうやって取り入ったの?朝陽くん以外全く女子に興味なかったのに」


「そうそう、最近では朝陽くんも遊ばなくなったし」


「私は、みんなに、助けて貰ったんです」


「はぁ?何それ、わざとそーいう状況にでもしたんじゃないの?」


「悪いようにはしないから、私たちにも紹介してよ」


「私、琉生様達と1度でいいから話してみたいの」


「何言って、、そんなの、」

何で、この人たちは琉生くん達の事、様呼びしてるの?


「断るの?いいじゃない、あなた4人と一緒にいるんでしょ?1人くらい分けてよ」


「蘭流の幹部独り占めなんて許せない」


「さっきも…普通は、借り物競走に琉生様を連れていくなんて、ありえない」


「ねぇ、ねぇ、いいでしょ?お願い」

そう言って私に近づいてくる


「琉生くん達に直接話しかけたら、い」

私の言葉を遮り


「はぁ?あんた何も知らないの?普通に話しかけていい人達じゃないの!だから、あんたが仲介してくれないと話せないのよ」

私たち蘭流じゃないからと言う


知らなかった


「ね、いいでしょ?」


「それ、でも、、だ、だめです」

私の言葉を聞いた瞬間5人の目の色が変わる


「やっぱり、独り占めしたいんだよ」


「何で、こんな子が姫なんだろ?」


「顔でしょ?」

口々に私に対して、暴言を吐く


耐えきれなくなり、両手で耳を塞ぐ


「何それ、怖がってる振りでもしてんの?」


「もういいや、本当はこんな事したくなかったけど、ここにずっといれば?」

私を足で蹴ると


ガタンと音がし、体育館倉庫の扉が閉まる


扉を見ると、鍵が閉まる音が聞こえてきた


まさか、、


倉庫は内側からは開けられない


壁を叩いて助けを呼ぶけれど、私の声は誰にも届かない


立とうとするけど、突き飛ばされた時に足を捻ってしまい立てない



だれか、助けて
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