BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-
「私も転校生だったから、一緒だねーって言ってたの!」
「あ〜そういえばそうだったね。てか聞いてよ、安斉さん。この子の転校理由すごいから」
「ちょっと、言わないでよ恥ずかしいから!」
「初恋の男を追いかけて、わざわざ県外から転校してきたんだよー」
「ねえっ、もうー!」
ルナちゃんは顔を真っ赤にしながら顔を覆う。
好きな人を追いかけて……。すごいなあ。
わたしと全くの逆だ……。
「ていうか、安斉さんも一緒に売店行こうよ」
「う……あ、ごめん。あんまりお腹空いてなくて……」
「そっか、じゃあまた誘うね!」
断ったのに、嫌な顔ひとつせずそんなことを言ってもらえて、黒帝との違いにつくづく驚いてしまう。
「あ、そうだ。私の隣の席の男の子が来たら、数学の課題出すように伝えてくれないかなあ?」
ルナちゃんが、わたしの前の空席を指差した。
「黒土くんっていうんだけど、遅刻常習犯なんだよね」