BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-
──黒土くん。
もしかして、と思いながらも、とりあえず「わかった」と返事をする。
楽しそうに売店に向かうふたりを見送って、しばらく外を眺めていると。
ルナちゃんの言葉通り、彼は現れた。
「あ、絢人くん……」
「──、は?」
こちらを振り向いて、ぴたりと動作を止める。
まるで信じられないというように目を丸くして。
「いや待って。なんであんたがいんの」
「き、今日付けで転校してきて」
「………嘘だろ」
明らかに歪んだ顔を見てぽかんとする。
たしかに急ではあったけど、一体、何がそんなに……。
次の瞬間、腕を掴まれる。
「ちょっと来て」
「へ? あ……」
引き連られるようにして教室を出た。
どこへ行くの、なんて、とても聞ける空気じゃなく。
絢人くんが校舎裏で足を止めるまで、わけのわからないまま付いていくしかなかった。