2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」
《…光と影…》
scene.4
いよいよ…デビューする5人が決まる。
泣いても笑ってもこれが最後。
スゥは本番前のステージ裏に立っていた。
デビューしか…俺の居場所は無い。
吐く息が勝手に波打ち身体中を震わせる。緊張からの恐怖か?今日で終わってしまうという寂しさか?
昨日までの仲間との間に張り詰めた空気が漂う。
デビュー曲は課題曲の10代の移りいく心の成長をテーマにした爽やか過ぎる曲。
そして〝ホワイトカラー〟
チーム名に相応しく白地に金色のアクセントとスパンコールが散りばめられたステージ衣装は、スゥが手足をほぐすたびにキラキラと揺れ動いた。
メイクさんが前髪の流れを最終チェックをして整えると、軽くスプレーし直す。
バカみたいな緊張から落ち着きのない自分が嫌になる。
目を閉じて深呼吸…いや…閉じようとする瞼がぴくぴく痙攣して上手く閉じることができない。
たぶん、上がり過ぎる心拍数で呼吸も浅い。
落ち着け…。
スゥはステージ裏の隅。そっとハルに貰ったお守りを握り締めた。震える手に力を込める。
テンションの高い司会者の声と爆音で鳴り響く番組テーマ曲。
客電がまた一つ落ちると、悲鳴に近い歓声が会場を飲み込んだ。
「スゥ、頑張って!」スタッフに肩を叩かれて弾かれるようにステージに立つ。
スゥは目の前に広がるステージからの光景に目を細めた。
「朱雀っーーーー♡」
「スゥ君、好きーーーー!」
「スゥーーーー!!」
光のステージに踏み出すと…不思議とステージ裏よりも鼓動が整った。
落ち着け…
俺はここで生きる。
信じろ。迷いなんてない。
ここが俺のあるべき場所。
スゥは視界の奥の審査員席に深く腰をかけて、腕を組むtaigaさんを睨んだ。
このステージは俺が制す!!
「さぁ…かかって来い!」そんな表情で不適な笑みを浮かべるtaigaに朱雀はユラリと微笑み返した。
〝いいかっ!俺のパフォーマンスを見ろっ。見せつけてやる!〟
ステージ裏で震えていた自分が本物なのか…今ここで戦いたくて仕方がない自分が本当なのか…
もう、どっちでもいい。
現実感がないのだから。
がむしゃらに…
ただ、がむしゃらに真っ直ぐ踊るしかない、歌うしかない…。
scene.4
いよいよ…デビューする5人が決まる。
泣いても笑ってもこれが最後。
スゥは本番前のステージ裏に立っていた。
デビューしか…俺の居場所は無い。
吐く息が勝手に波打ち身体中を震わせる。緊張からの恐怖か?今日で終わってしまうという寂しさか?
昨日までの仲間との間に張り詰めた空気が漂う。
デビュー曲は課題曲の10代の移りいく心の成長をテーマにした爽やか過ぎる曲。
そして〝ホワイトカラー〟
チーム名に相応しく白地に金色のアクセントとスパンコールが散りばめられたステージ衣装は、スゥが手足をほぐすたびにキラキラと揺れ動いた。
メイクさんが前髪の流れを最終チェックをして整えると、軽くスプレーし直す。
バカみたいな緊張から落ち着きのない自分が嫌になる。
目を閉じて深呼吸…いや…閉じようとする瞼がぴくぴく痙攣して上手く閉じることができない。
たぶん、上がり過ぎる心拍数で呼吸も浅い。
落ち着け…。
スゥはステージ裏の隅。そっとハルに貰ったお守りを握り締めた。震える手に力を込める。
テンションの高い司会者の声と爆音で鳴り響く番組テーマ曲。
客電がまた一つ落ちると、悲鳴に近い歓声が会場を飲み込んだ。
「スゥ、頑張って!」スタッフに肩を叩かれて弾かれるようにステージに立つ。
スゥは目の前に広がるステージからの光景に目を細めた。
「朱雀っーーーー♡」
「スゥ君、好きーーーー!」
「スゥーーーー!!」
光のステージに踏み出すと…不思議とステージ裏よりも鼓動が整った。
落ち着け…
俺はここで生きる。
信じろ。迷いなんてない。
ここが俺のあるべき場所。
スゥは視界の奥の審査員席に深く腰をかけて、腕を組むtaigaさんを睨んだ。
このステージは俺が制す!!
「さぁ…かかって来い!」そんな表情で不適な笑みを浮かべるtaigaに朱雀はユラリと微笑み返した。
〝いいかっ!俺のパフォーマンスを見ろっ。見せつけてやる!〟
ステージ裏で震えていた自分が本物なのか…今ここで戦いたくて仕方がない自分が本当なのか…
もう、どっちでもいい。
現実感がないのだから。
がむしゃらに…
ただ、がむしゃらに真っ直ぐ踊るしかない、歌うしかない…。