音に祈りを!歌に願いを!
「悠?」

悠の方を見てみれば、悠は悲しそうな表情で僕を見つめている。

「……そっか……変なこと聞いたね。ごめん」

そう言って悠は、悲しそうに小さく微笑んだ。

「……陽音、俺は……趣味が合わなくても……何があっても離れないから。絶対に!」

そう言った悠は、にこりと笑う。その笑顔を見て、僕は「ありがとう」と微笑んだ。



「……そっか。僕、悠には陽音の家庭環境を話してもいいと思うんだけど……」

真空と2人きりになった時、悠に僕が音ゲーを始めたきっかけを話したことを真空に話した。

「……」

「……陽音……ごめん、話せない……よね?」

「…………」

さっきから何も話さない僕を、心配そうに真空は見る。

「……分かってる。悠には、話さなきゃいけないってこと……でも、話すのが怖い……僕自身、何でこう思うのか分からない。ただただ、怖いんだよ」

「……」

「……僕だって……悠は、離れて行かないって信じたい……でも、心のどこかで疑ってるんだ」

僕はそう言うと、離れたところで他の護衛の人と訓練をしてる悠を見つめた。

「……そっか……じゃあ、そろそろ陽音も訓練ひようか……悠!実戦形式で訓練しよう!」

「は~い!」

真空の言葉に悠は元気に返事をする。そんな様子を見ながら、僕は頷いた。
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