神、恋に落ちる
「え━━━━━」
命の発言に、絵万里は固まっている。

「お前の愛を証明してみせろよ」
「え…か、神……」
「俺は嫌いだ。
お前のような、虫螻は」
「そんな、最低…」

「最低?
最初に言ったはずだ!
お前等は俺の道具だと。
俺に、愛情を求めるな!
俺に、セックス以外を求めるな!
あくまでも金で繋がり、お前等は俺の精力処理の道具。それでいいなら、金はいくらでも払うと…
それを受け入れたのは、お前等だろ?
今更、最低?
愛情が欲しい?
ふざけるのもいい加減にしろ!!?
だから嫌いんだ。
お前のような傲慢な人間は」

命が地面に煙草を捨て、足で擦り潰した。

「もう……お前は………用なしだ」

そして黒崎を連れ、その場を去ったのだった。

一方の白羽━━━━━━
一徹と由那が、訪問してきてリビングにとおした。

「どうぞ!」
紅茶とクッキーを出しながら、微笑んだ。
「ありがとう!白羽」
「サンキュ」

「フフ…」
一徹と由那を見て、微笑む白羽。

「ん?白羽?」
「やっぱり、その体勢なんだなと思って…!フフ…」
ソファに座った一徹の足の間に座り、挟まれている由那。
「白羽もそうでしょ?」
「そうだね!」
「フフ…」
「フフフ…」
微笑みあう、白羽と由那。
それを一徹は、微笑ましく見ていた。

「……一徹さんって………」
「あ?なんだ?」
「由那の前では、優しい笑顔されるんですね」
「は?」
「あ、ご、ごめんなさい!
この前の一徹さん怖かったし、命さんも一徹には敵わないって言ってたので……」
「由那の前では、常に穏やかでいたいからな!」
「そうですね!」
「でも、白羽の前でも穏やかよね?一徹」
「は?」
「だって、初めてだもん!
命さんの前以外にこんなに穏やかにしてるの」
「まぁな。白羽のことも受け入れてるぞ。
命の婚約者として」
「そうね。私も友達ができて嬉しい!」

「ほんと、二人は美男美女の素敵な夫婦ですね!
素敵…////」
白羽が惚れ惚れとして見ている。

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