クラスの男子が全員、元カレだった件




教室に入ると、昨日まであった私に対する目は普通に戻っていた。


きっと長田治が誤解を解くようなメッセージを送ってくれたのだろうと察した。


それを証拠に、全然口をきいてくれなかった高橋隆人も私を見つけるなり、「お前、俺より来るの遅いってやばくね?」とヘラヘラ笑っている。


「今朝はパジャマ賢者だったの」


「なんだそれ?」


「あんたは知らなくていい」


そう。あれは私と彼だけが知っていればいい。誰にも話すつもりはない。



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