クラスの男子が全員、元カレだった件




海に着くと、周りには誰もいなかった。


サビれたビーチという言葉がぴったりと当てはまる。


「海だな」


と金井奏太が言った。


「海だね」


と私も返した。


ほのかな潮の香り。砂浜にサギが立っていて、まるでこの海で一番偉いのは自分だぞと言わんばかりに、胸を張って歩いている。


私は砂浜にあった流木に腰掛けると、傍で立って、ぼーっと海を眺めている金井奏太に向かって言った。


「ねえ、別れ話をしようか」



< 320 / 406 >

この作品をシェア

pagetop