【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 アイリーンは留学承諾書に父親のサインをもらうことができた。留学まではあと約二か月。それまでの間にアスカリッドの言語をもっと勉強しておかねば。
 言語はその国で三か月生活をすれば、日常会話はマスターできると言われている。それを二か月、一か月と短くすべく、今、時間の許す限り勉強をしておこうと思っていた。
 ちょうど今の学年の最後のテストがこの赤の月で終わったばかりで、収穫の月の卒業式まで、学院は休みになる。そして狩りの月から次の学年が始まるのだが、休みの間も学院に通っても良いし、部活動を行うのも自由。
 そしてアイリーンは狩りの月からアスカリッドへの留学が決まっていた。今年は卒業も関係ないので、卒業パーティに出る必要もない。希望すれば出席も可能だが、今は語学の勉強が優先。

 承諾書を学院に提出してから約二か月間、アイリーンはアスカリッドの言語の勉強に励んだ。そして、アスカリッドの学院への編入が一週間後となった今日、とうとう隣国へと旅立つ日となった。
「リーン、気を付けてね。モイラの言うことを聞くのよ」

「はい、お母様」

義姉(ねえ)さん、長期休暇は必ず戻ってきてくださいね」

「ええ。お母様のことを頼んだわ、ライ」
 アイリーンは母親と義弟のライオネルとしばしの別れを惜しんだ。ライオネルは父親の弟の三男坊だが、つい二年前にこのボイド公爵家の養子となった。つまりアイリーンとは従姉弟であるものの義弟。年は一つ下。将来的にはこの公爵家を継ぐ者。
アイリーンはどこかへ嫁にいく者。

< 24 / 365 >

この作品をシェア

pagetop