【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
アイリーンは寮の自室で今月に発売される月雲シリーズの七巻とコミック本の書店用のポップを描いていた。本来であれば書店独自に作るのだろうけど、どうせなら公式でという出版元からの強い要望もあって描いていた。ポップを作ること自体はそんなに苦にならないのだが、ため息をつきたくなるような事案が一つ、心にあった。
先日、寮に戻るとモイラが慌てた様子でアイリーンに報告をしてきた。
「お嬢様、ドレスが届いております」
誰からだろうと思って差出人を確認したら、ユミエーラだった。アイリーンは慌てて父親に連絡をし、それから自分でもお礼状を書いた。ユミエーラがドレスを送ってきた理由は、昨年のパーティでイブライムとノエルがアイリーンのドレスを汚してしまったから、それのお詫びということらしい。遅くなってごめんなさい、というような内容が添えてあった。
昨年のパーティというのはきっとあのときの新入生歓迎パーティのことを指しているのだろう。そんなこともあったな、とどこか懐かしく感じる。
卒業パーティにはユミエーラからのドレスを着ていかなければならないな、と考えていた頃、イブライムからはまたエスコートさせて欲しいという申し出があった。
今回は断る理由も見つからない。さらに、ユミエーラからのドレスの贈り物。むしろ断れない。二つ返事で答えてしまったが、どうしたらいいのかがさっぱりわからない。
先日、寮に戻るとモイラが慌てた様子でアイリーンに報告をしてきた。
「お嬢様、ドレスが届いております」
誰からだろうと思って差出人を確認したら、ユミエーラだった。アイリーンは慌てて父親に連絡をし、それから自分でもお礼状を書いた。ユミエーラがドレスを送ってきた理由は、昨年のパーティでイブライムとノエルがアイリーンのドレスを汚してしまったから、それのお詫びということらしい。遅くなってごめんなさい、というような内容が添えてあった。
昨年のパーティというのはきっとあのときの新入生歓迎パーティのことを指しているのだろう。そんなこともあったな、とどこか懐かしく感じる。
卒業パーティにはユミエーラからのドレスを着ていかなければならないな、と考えていた頃、イブライムからはまたエスコートさせて欲しいという申し出があった。
今回は断る理由も見つからない。さらに、ユミエーラからのドレスの贈り物。むしろ断れない。二つ返事で答えてしまったが、どうしたらいいのかがさっぱりわからない。