約束の指にキスして。
アタシは、カバンを持って、家を出る。

1人でも歩けるようになりたい。
今、それがアタシの一番の願い。
だってそうしたら…

桔平とも元に戻れる気がするから。

『良、早くしろって!』

『まてよ、俺まだ髭が……つか、瑛梨はやくね??まだ6時30だぜ??』

『いーから。早くそれ!』

『いてっ!お前なぁ、俺の肌ナイーブなんだけど!それにまだ髪もセットしてな…』

『誰も見てないから。早くしねーと見失うって!』

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