約束の指にキスして。
良の腕を引っ張って、急いで瑛梨の後を追う。

走って走って、やっと見つけて、電柱に隠れてから数分。

良はさっきから隣でブツブツ言いながら俺の肩にもたれ掛かっていた。

『お前のせーで肌切れたじゃねーかよー。』

『大丈夫だって。ちょっと傷ついた所で変わんないから。』

『おま、どーいう…』

『しーっ!声でけぇんだよ良!!』
急いで近くの車の影に隠れる。
瑛梨は、立ち止まって周りをキョロキョロと見ている。
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