約束の指にキスして。
そんなことされると、胸が潰れそうになる。

《好き。大好き、桔平……》

今、気付いた。

友達??
そんなのとっくの昔に放置してたのは自分じゃない。

アタシ…桔平が好きなんだ。

あの笑顔と、優しさと、少し持った不器用さが、アタシは。

今思えば、ずっとそうだった。

桔平の態度に一喜一憂して、女子に囲まれた桔平を見るのが嫌で、少しだけ桔平をさけはじめた高校。

病院に健司が来たとき、健司の隣に桔平が居ないことにきづいてがっかりした自分。

< 271 / 526 >

この作品をシェア

pagetop