雨降る傘の下で、愛は始まる〜想う愛に想われ愛
「こっちに来ることもなかなかないから、同期で一緒に過ごそうかなと思って、来たんだ」
「美咲、鞄持って」
朝陽さん、元気がない。
朝陽さんに言われて鞄をもって、2人を迎えた。
「朝比奈、エプロン姿も可愛いね」
あれっ?津田さん私達の事知ってる?
「私達のこと、知ってたんですね」
「あぁ、知ってたよ」
それだったら、隠さなくてよかったのに・・・
知ってたなら、あの顔が近づいてきたのは、私の勘違いだ。
勝手な想像した私、恥ずかしい・・・

「俺、先にシャワー浴びてくるから」
朝陽さんは、着替えを持って、津田さんとすれ違う時に
「手、出すなよ」
そう言ってお風呂場へ行った。
晩御飯、まだ準備してないから、手は出せないのに。
私はそう思って、キッチンに向かった。

明日に残るように多めに作って良かったぁ・・・
「津田さん、ご飯準備しますから、待っててくださいね」
私はキッチンに入り、おかずを盛りつけた。
「いいねぇ、朝比奈がキッチンにいるって。神崎がうらやましい」
「津田さん、かっこいいし優しいから、彼女すぐできそうなのに」
「告白はされるけどね、俺が好きになる人はいないんだ」
「ふーん、どんな人がいいんですか?」
「そうだなぁ、朝比奈みたいな人かな」
「もー、またそんな事言って」
「本気だったらどうするの?」
「えっ?」
その時、朝陽さんがドアを開けて、出てきた。
「お腹空いた」
< 52 / 96 >

この作品をシェア

pagetop