雨降る傘の下で、愛は始まる〜想う愛に想われ愛
【雨降る日の裏切りと真実 ~朝陽】
今週は、津田の最終週になって、美咲は付きっきりになった。
俺は、2人が笑いながら仕事をしているのを横目で見ながら、会議室に入っていく。
水曜日は、美咲に電話をしたら傍に津田がいて、正直焦った。
俺は急に美咲を傍に感じたくて、金曜日まで待てず、今日の夜、美咲に来てもらうことにした。
久々に美咲の温もりを感じられる。
そして、美咲の俺へを気持ちを確かめたかった。

津田の登場に戸惑って、でも、それも今日で終わりだ。
今日は俺が料理を作ろうか。

「朝比奈、ちょっと」
美咲を部屋の端にある、棚の前に呼んだ。
「今日、遅くなりそうか?」
「長井さんに伝えることがあるんですけど、今、打ち合わせしてるみたいで、それ終わったら帰ります。もう終わると思うんですけど」
「わかった。俺、先に帰って買い物済ませとくから、1人で来れる?一緒に帰ろうか?」
「大丈夫です。終わったらすぐに行きますから。朝陽さんの料理、楽しみにしてます」
「じゃあ、また後でね」
俺は、帰る準備をした。
「朝比奈、お疲れ」
「お疲れ様です。神崎さん」
美咲の笑顔に安心して、先に会社を出た。

晩御飯の事を考えながら駅に近づいた時、雨が降り出した。
「美咲、傘持ってるかなぁ・・・やっぱり、一緒に帰るか」
美咲を迎えに、会社へと戻ることにした。

あれは・・・
入り口で、津田が美咲に傘をさしだして、1つの傘に入り、美咲と話をしている。
「美咲・・・」
雨に濡れることを考えれば、入れて貰って当然だ。
でも、俺との思い出が津田に奪われそうだった。
あの日の自分の思い出に、津田を重ねた。
2人の所に行こうと足を進めかけた。
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