天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 オーランドは本気で怒っている。彼は素早くカークの手から剣を取り上げた。

「オーランド、そのあたりにしてやってくれないか。剣を贈ったのは、私なんだから。使い方については、これから学べばいいだろう」

 剣を贈ったジェラルドは、責任を感じているらしい。慌ててふたりの間に割って入った。

「ジェラルド様、カークをあまり甘やかさないでください。剣は、俺としても嬉しいですが」

「わかった。カーク、オーランドの言うことをしっかり聞いてよく学びなさい」

「はい、侯爵様」

 その様子を見たミリエラは、大いに満足した。

 ――とりあえず、今のところは。

 できれば、ジェラルドには、過去だけではなく未来も見てほしい。

 こうやって、彼のことを案じている人はたくさんいるのだし、彼の人生は、墓場にしてしまうにはまだまだ先がある。今はまだようやく一歩を踏み出したところだ。



 ミリエラは新しい生活に完全に満足していた。

 基本的なスケジュールは、別館で暮らしていた頃とさほど大きな違いはない。

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