酔いしれる情緒
「へぇ~ 確かに凛っとしてるもんね」
「ドーモ」
「仕事もできるみたいだし、家事もできそうだね?」
「どうなんですかねー」
「料理は得意?」
「かもしれないですねー」
ただめんどくさくて、適当に答えていた。
(この人よく喋るなー)
なんて思いながら。
「じゃあ、決定だ!」
「………………」
何が?
思わずその言葉には視線を向けてしまう。
「凛、俺の家に住みなよ」
「…………はっ?」
「ここから近いし、大きいよ俺の家」
「えっ」
「部屋もいっぱいあるし、凛が好きなだけ使っていーよ。」
まってまって、何を言ってるのこの人。
俺の家に住みなよ?……はっ?
「決まりね~ 今日ラストまででしょ?
そっから一緒に帰ろう。家に案内してあげる」
「まてまてまてまて」
「どーしたの?何か不満?」
家大きいし、なんでも揃ってるよ?
なんて言うコイツはたぶん、いや、絶対頭がおかしい。
私はそんな事が不満なんかじゃなくて、
「いや、私家あるし。」
「うん?知ってるよ?」
「(知っててそれ?)」
おかしいでしょ、普通に考えて。
家ある人に一緒に住もうとか言う?
ましてやほぼ赤の他人なのに
「住まないし、用がないならもー帰って下さい。」
「用があるからいるんだよ。凛を家に連れて帰る。それができたら帰るよ。」
「(ダメだ、通用しねぇ…)」
そうだ、そうだった。
コイツの頭はぶっ飛んでるんだった。
わけもわからずプロポーズしてくるようなやつだ。
……普通のことが通用しない。