月夜に笑った悪魔 ハロウィン特別編
「そう!!マシュマロ!!」
「……なにそれ」
目の前の暁は首を傾げたまま、瞬きを繰り返す。
これは……マシュマロを知らないとでも言うような顔。
知らないの!?
もしかして、食べたことないとか!?
それともあれか!食べたことあるけどお菓子の名前忘れてるとか……!!
「甘くて、ふわふわのお菓子!!それがマシュマロ!!」
「……マシュマロ、」
説明すればきらりと輝く彼の瞳。
マシュマロに興味を持ってる。
「マシュマロあげるから許して……!!」
胸を強く押せば、彼は悩んだ末に私の手をひいて。
かぼちゃの形のバスケットが置いてあるところまで行った。
彼が座って、私はその隣に。
マシュマロの袋を手に取って開ければ、暁は興味津々に見ている。