ときめき、デイドリーム





駅についてすぐ、真生を見つけた。

だって、まとってるオーラっていうか、雰囲気がちがうもん。


現代っ子にしては、真生はスマホを見る時間がすくなく、実際、いまもぺらり、と本をめくっている。その姿は、駅前ではめずらしい。

それをとったとしても、あの綺麗な容姿を持った彼女は目立つと思う。


ゆるくハーフアップに結い上げた、腰まで届くロングストレートの黒髪。

襟と袖に刺繍が縫われた長袖の白いシャツに、ネイビーの切り替えロングスカート。それに、ベージュのスニーカー。


……はああああ、なんであんなに綺麗に見えるんだろう。もう後光が差して見える。

親友の贔屓目だとしても、本日の氷高真生は大大大優勝です。神様ありがとうございます。


まぶしすぎて、思わず顔を覆ってしまっていれば。

ちょんちょん、と肩をつつかれて顔を上げたら、目の前に親友のご尊顔があって、一瞬頭が真っ白になった。



「凛琉、どうしたの?大丈夫?」

「うん、平気……。ちょっと眩しすぎて目が潰れそうなだけ……」

「いつも通りみたいで安心した」


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