きらめきテレスコープ
 次の休み、宿題を終わらせて午後から会うことにした。

 いつもギリギリにしかやらない宿題も、煌野に会うためにさっさと終わらせた。

「っし!!行くか!」

 約束した時間にいつもの公園に行くと、煌野はもう来ていた。
 いつもと違う、清楚な私服姿。

「ごめっ…待った!?」

「…平気…。良かった…」

「え?」

 煌野は下を向いて言った。

「私が嫌になって、もう来ないんじゃないか、って…」

「そんなこと…!」

 消え入るような声の煌野のその言葉を、俺はそう否定する。

「…布施くん、そんなことしない…。でも私…」

「約束したんだからさ。それに、煌野を嫌になったりしないよ。遊ぶって約束したろ?ほら!」

 俺は思いついたありったけのおもちゃを出して見せた。

「まずは定番、携帯ゲーム機!使わなくなった妹のも持ってきた!2台あるから協力して遊べる!それから、ずっと昔に流行った光るヨーヨー!従兄弟の兄貴に教えてもらったんだけどさ!一通りマスターしたから教えてあげられる!前に知らないって言ってたろ?あとオセロとか…」
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