君は。
そういう俺はただの高校受験組なのだが、俺の友達の天才はなぜか中学受験組で高校受験をしたのだ。

クラス全員の自己紹介の中、腕を組みながら頭を前後に揺らす担任の須藤真司の姿が横目で確認出来た。

人の話くらいちゃんと聞けないのか。

そんな須藤は入ってきた時から気だるげな面持ちで、髪はノーセット。

髭も伸ばしっぱなし、登校初日にも関わらずジャージでところどころくすみが見えた。お世辞にも清潔とは言い難い格好である。

全員の自己紹介が終わり、一瞬の静けさに須藤が目を覚まし、何事も無かったかのように話し始めた。
< 4 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop