君は。
「あぁ。早い所終わらせたかったからね」
と直が答える。
「大変だね」
「……はぁ。いい加減にしてくれないですか」
そう直が俺の話をスルーするものだから、不思議がって振り返るとそこには学年主任が立っていた。
「そこをなんとか。熊谷くんは全国模試でもトップレベル。だから…」
「そんなこと知りません。今回は2位でしたし、トップじゃないですし、それより頭の良さとか正直どうでもいいんで」
「でもね、熊谷くん。お母様は賛成してくれてるんだ…「母は…………関係ないので……」
少し声を荒らげた直は少しらしくなかった。