ミルフィーユ王子はキュン死しそう


「佐々木さん、今すぐ車を停めて!」



「えっ? それは……」



「これはお願いじゃなくて、
 命令だからね」



「いくらアメリ様の命令でも、
 聞きかねます。

 私の責務は、雨璃様を
 高校まで無事に送り届けることで……」



「ちょっと、雨璃。
 佐々木さんが困ってるだろうが」



「うるるんに、ちゃんと確認しなきゃ。
 その結婚、
 自分が望んでするものかどうか」



「あのメイドが結婚したくないって言ったら、
 オマエはどうすんだよ?」



「わかんないよ。
 今、頭の中がぐちゃぐちゃだし。

 でも、絶対に阻止する。
 こんな結婚、間違っているよ」



「雨璃、ちゃんと前見て座ってろ。
 いくら外から見えない
 スモークガラスだからって……」



「車を停めてくれないなら、
 走っている車から飛び降りるからね」



「わっ…わかりました、わかりましたから。
 飛び降りないでください!

 今、邪魔にならない場所を見つけて、
 車を停めますから!」


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