ミルフィーユ王子はキュン死しそう
慌てた佐々木さんが
車を車道の左に寄せた。
車が止まり、僕は急いで車を降りる。
うわぁぁぁぁ。
うるるんとの距離、結構、離れているし。
うるるんって
身長が150センチないよね?ってくらい
小さくて華奢だから、
人ごみに紛れて、全然見えなくなっちゃった。
僕と同じ制服姿の人込みを
僕だけが逆走する。
「アメリ様?」
「どこへ行くんですか?」
「学校とは、反対方向ですよ?」
そんな女の子たちの声も
完全無視で突っ走る。
好奇な眼も、心配声も
不思議と気にならなくて
『好き』という感情に支配されたまま
走っていくと
大きな交差点に着いた。