政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
なんで、こんな。
今まで私の嫌がることはしなかったのに。

「清華は俺のものだ。
俺だけのものだ。
他の男など、許さない」

「イヤ。
零士さん、止めて」

手にボディソープを取り、彼は私の身体を乱雑に洗いだした。
他の男って、……浮気を疑われている?

「浮気とかしてないですから」

「本当だな?」

自身もシャワーをかぶっているのにそれでは消えないほど、水滴で濡れる眼鏡の奥からは嫉妬の焔が燃えさかる瞳が私を見ていた。

「零士さんに嘘はつきません。
嘘だったら離婚……ううん。
死にます」

黙ったまま彼はなにも言わない。
これでも信じてくれないのなら本当に死んでもいい。
そんな気持ちを込めて零士さんの顔を見上げる。
と、いきなり。

「……んっ!」

噛みつくみたいに零士さんの唇が重なった。
しかも彼の手が無理矢理口をこじ開け、舌をねじ込まれる。
呼吸すらも奪う、荒々しい口付けに頭がくらくらする。
出しっぱなしのシャワーの音が、零士さんの立てる音をかき消した。

「はぁはぁ」
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