政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
「おかえりなさいませ」

そのうち、零士さんが帰ってきた。

「今日はどうだった?」

「とても褒めていただきました」

今日もソファーで私を膝の上にのせ、零士さんはキスの雨を降らしてくる。

「そうか、楽しみだ」

ようやく気の済んだ零士さんと夕食。

「毎日清華と一緒に夕食が食べられるとか、幸せだな」

嬉しそうに笑いながら零士さんは夕食を食べている。
今回は長くて、一週間ほどいるらしい。

「そうですね」

ひとりより、零士さんと一緒の方がいいに決まっている。
新婚旅行へ向かう飛行機の中で、彼はほとんど家にいないからよかったなとか言っていたが、いないと淋しい。
もっと家にいたらいいのにな。

夕食のあとはいつものように、リビングのソファーで甘い時間を過ごす。

「そう言えば鞠子から、お礼だってこんな動画が送られてきたんだが……」

『神鷹零士を――愛しています!』

零士さんが操作した携帯から自分の声が響いてきて、固まった。

『零士さんを愛してる!
愛してる!』
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