政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
……これって、あのときの動画だよね……?
なんてものを鞠子さんは零士さんに送るんだろう。
土下座して零士さんに謝罪する彼女の父親を、零士さんが許した上に鞠子さんに寛大な処置をなどとお願いしたお礼なんだろうが、……これはやめてほしかった。
「こんなに熱烈に、清華が俺に愛を叫んでくれるだなんて思わなかった」
零士さんの指先が私の顎を持ち上げ、無理矢理視線を合わせさせる。
「でもどうして、直接俺に言ってくれないんだ?」
「え、えっと……」
目だけ動かし、視線を逸らす。
内心、だらだらと変な汗を掻いた。
「清華」
「……はい」
冷たい声には逆らえず、そーっと視線を戻す。
レンズの向こうからは愉悦を含んだ目が私を見ていた。
「言え」
どくん、どくん、と心臓が自己主張する。
私を見つめるその目に操られるように、ゆっくりと口を開いた。
「……零士さんを愛しています」
「うん」
「好き。
愛してる。
もう零士さん以外見えない」
「上等」
なんてものを鞠子さんは零士さんに送るんだろう。
土下座して零士さんに謝罪する彼女の父親を、零士さんが許した上に鞠子さんに寛大な処置をなどとお願いしたお礼なんだろうが、……これはやめてほしかった。
「こんなに熱烈に、清華が俺に愛を叫んでくれるだなんて思わなかった」
零士さんの指先が私の顎を持ち上げ、無理矢理視線を合わせさせる。
「でもどうして、直接俺に言ってくれないんだ?」
「え、えっと……」
目だけ動かし、視線を逸らす。
内心、だらだらと変な汗を掻いた。
「清華」
「……はい」
冷たい声には逆らえず、そーっと視線を戻す。
レンズの向こうからは愉悦を含んだ目が私を見ていた。
「言え」
どくん、どくん、と心臓が自己主張する。
私を見つめるその目に操られるように、ゆっくりと口を開いた。
「……零士さんを愛しています」
「うん」
「好き。
愛してる。
もう零士さん以外見えない」
「上等」