今さら好きだと言いだせない
「社会人として……いえ、人として最低だったと反省しています」
やっと頭を上げた彼女はうつむいていたが、決してやみくもに言葉を紡いでいるわけではなく、冷静に自分の気持ちを伝えようとしていた。
「人として、っていうのは言い過ぎだよ。私は大丈夫だから」
今までこうしてふたりで話す機会はなく、だから気づかなかったのだけれど、溝内さんはとても真面目なのだと思う。
適当とか曖昧なのが嫌いな感じがする。
「大丈夫、なんですか?」
「溝内さんが私を嫌いでも、それは仕方ないよ。理屈じゃないからね。もちろん、嫌われたくはないけど」
苦笑いの笑みを浮かべつつ水道で手洗いを済ませていると、溝内さんは信じられないと言わんばかりの表情で私を見つめていた。
でも、今のは誤魔化したわけではなく私の本心だ。
会社は仕事をする場なので、心の中で私を嫌っていようとも、気持ちよく業務ができるのならそれでいい。
「怒らないんですね」
「あぁ……そうだね。これからは私に対しても普通にしてくれたらそれでいいかな」
やっと頭を上げた彼女はうつむいていたが、決してやみくもに言葉を紡いでいるわけではなく、冷静に自分の気持ちを伝えようとしていた。
「人として、っていうのは言い過ぎだよ。私は大丈夫だから」
今までこうしてふたりで話す機会はなく、だから気づかなかったのだけれど、溝内さんはとても真面目なのだと思う。
適当とか曖昧なのが嫌いな感じがする。
「大丈夫、なんですか?」
「溝内さんが私を嫌いでも、それは仕方ないよ。理屈じゃないからね。もちろん、嫌われたくはないけど」
苦笑いの笑みを浮かべつつ水道で手洗いを済ませていると、溝内さんは信じられないと言わんばかりの表情で私を見つめていた。
でも、今のは誤魔化したわけではなく私の本心だ。
会社は仕事をする場なので、心の中で私を嫌っていようとも、気持ちよく業務ができるのならそれでいい。
「怒らないんですね」
「あぁ……そうだね。これからは私に対しても普通にしてくれたらそれでいいかな」