執事的な同居人





「ふ、ふくっっ!!なんで着てないのっ!?」




パッと前を向く。




だけど鏡にも映っているわけで




ひゃぁぁぁ!!!




脳内はパニック寸前。




「ああ、すいません。
家ではいつもこんな格好ですから、そのせいでしょう」



「あ!そーなんだ!へー!
……家?」




その言葉に、違和感を感じた。




「家って、どこの?」




ここしか居場所ないって言ってなかった?




だからここに来たんじゃなかったっけ。




「………ああ、実家ですよ」




怪しげに颯太さんを見つめていれば、気づいたのかそう言う。




「あ、そっか。実家か!
……じゃあ実家に住めば良か「ちょっとすみません」




話の途中に、颯太さんは私を押しのけて前に出た。




ジャーっと水の音。



……まあ、いっか。


< 14 / 422 >

この作品をシェア

pagetop