あの日に交わした約束は、思い出の場所で。
「こんなとこ何しに来たの?」

「……んー、思い出に浸りたくなった、みたいな?」

『遥が戻ってきてアルバムを開いたらまた来てみたくなった』なんて言えるはずもない。

「思い出に浸るとか、奈央ってそんなにロマンチストだったっけ?」

「私だっていつまでも小学生の頭じゃないからね。そういう気持ちになるときだってあるさ」

遥がいつものようにからかってくるから、背伸びして大人ぶってみた。

「もう高校生だし。それに、同い年なんだから子ども扱いしないでよね」

「奈央にもそんな感情が芽生えたんだな」

「なにそれ?どういう意味?」

「ん、いつまでも子どもじゃないんだなぁと思って。七年経ったら色々変わるもんだな」

遥がしみじみとそんなことを言い出した。

「色々って?」

「色々は色々だよ」

「ちゃんと言ってよ」

「そんなのは、自分が一番わかってるだろ?」

『変わった』そう言われるのは複雑だ。それが悪い意味なんじゃないかと、ネガティブな私はすぐにそんなふうに考えてしまう。

たとえ良い意味で言われていたとしても。

……遥から見た私は、どう変わったように見えてるんだろう。
< 145 / 210 >

この作品をシェア

pagetop