はなびら
目が覚めるとベットの上にいた。
ここは競技場にある救護室のようだ。
なんだか身体中が痛い。
ふと横を見ると、
ベットの横にある椅子に樋山先輩が座っていた。
「え、なんで樋山先輩が?」
「ああ、起きたか。
綿谷さん、
テントの下敷きになってて、運んできたんだけど、
今救護室の先生が放送でうちの顧問呼んでて…」
女子と話すのに慣れていないのか、樋山先輩はいつもより口下手になっていた。
「そうなんですね。ご迷惑かけてすみません。」
私は丁寧に頭を下げた。
「いや、大丈夫だよ。
じゃあ俺、まだ試合残ってるから行くね。」
と樋山先輩はそっけなく席を立った。
ドアノブに手をかけ、先輩は何か思いついたかのようにこちらを振り向く。
「あっ、えーと…
関東、おめでと…。」
顔を赤らめる先輩につられて、私も顔が熱くなった。
「ありがとう、ございます、、
先輩も試合、頑張ってくださいね!」
私はガッツポーズを作って先輩を見送ると、
樋山先輩は照れたように笑ってその場を去った。
樋山先輩の足音が遠くなり、私は熱くなった顔を枕に押し付けた。
そして私は何度も先輩の笑顔をリピートし、再び眠りに落ちた。