傾国の姫君
そして、花香は眠ったようだ。

皆、まさかこんな土に口を着けるようにして、寝るとは思っていなかっただろう。

これは、予想以上に困難が待ち受けていると思った。


翌朝、私達は顔も洗う事もなく、馬車に乗せられた。

こんな恰好で、中央に行っても、選ばれるか分からないのに。

そして馬車の中では、お妃がどんな基準で選ばれるのか、話になった。

「背の高さだって聞いたよ。」

「私は、胸の大きさ。」

「端正な顔が大事。」

「括れた腰に、大きなお尻もね。」

皆、それぞれにお妃になる条件を言ってみる。

「そう言ったって、最後は秦王の好みだろ。」

私の言った言葉に、皆シーンとなる。

「お姉さんは、自分が選ばれると思っているの?」

「それは、行ってみないと分からないじゃないか。」

尤もな意見を言ってみるけれど、皆、ワイワイと話をしている。

「秦王はどんな人なのかな。」

「カッコいいといいね。」

驚いたけれど、一度も秦王を見た事がない女の子もいるのだ。

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