独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
「矢追、西花。
もうチャイム鳴ったぞ、早く席につけー」
いつの間にか、先生が教壇に立っていた。
私のクラスの担任、熊野先生は男の先生で50代くらい。いつも上だけジャージ姿。
ガタイがよくて短髪で、つり上がった太眉が印象的だ。
ふだんは普通だけど、自分に反抗する生徒にはきびしくスパルタ指導する。
そんな感じの先生かな。
あと名字にくまがつくから、くまティーチャーってこっそり呼ぶ人が多いみたい。
「はいはい」
「は、はいっ」
急いで席に座って、さっと黒板のほうを向く。
ん?ちょっと待って。
でっかく“席替え”って書いてある?
「えーーっ!?席替え!?」
思わず椅子から立ち上がると、気づいた熊野先生が顔をニヤつかせた。