若旦那様の溺愛は、焦れったくて、時々激しい~お見合いから始まる独占契約~
「里咲、可愛いよ」
彼の艶っぽい声音に体が熱くなり、蓮さんの背中に手を伸ばして必死に縋り付く。
抗えない快楽を伝えるように、私は何度も何度も彼の名前を口にした。
微睡から目を覚ませば、もう室内は明るくなっていて、隣で規則正しい寝息を立てている蓮さんの整った顔がよく見えた。
蓮さんの腕に抱かれたまま眠りについたのを思い返せば、ひと晩の出来事が夢ではなかったのだと嬉しくなる。
互いに何も身につけていない状態。
明るい中で自分の裸体を見られたらと思うと急に恥ずかしくなり、服を着るべく蓮さんの腕の中から出ようと身をよじらせた。
そのままベッドを降りようとしたが、そっと腕を掴まれて逞しい腕の中へと引き戻される。
「おはよう、里咲」
「蓮さん、おはようございます」
掠れ声と眠そうな顔が色っぽくて、そして何より私のことを下の名前で呼び続けてくれていることに思わず微笑むと、蓮さんがおでこにキスをした。
ぎゅっと私を抱きしめて、そのままうとうとし始めたため、蓮さんの髪を指先ですきながら苦笑いする。
「もう朝ですね」
「……ずっとこうしていたい」