塩彼氏の愛②  勘違い編
私、朝倉花(アサクラハナ)は24才OL。
細かい事は前編を見て頂けると有り難い。

私は今、会社の昼休みに彼氏から呼び出され
会社近くの喫茶店に向かっている。

店に入る前に外から店内を覗き込んだら
彼氏はすでに来ていて
腕を組みながら下を向いていた。

あっ、
彼氏の名は三井悠之介(ミツイユウノスケ)
記憶にないくらいからの知り合い。
つまりは幼なじみ。通称ユンちゃん。

基本、ユンちゃんは出不精で
報告 連絡 相談(ホウレンソウ)がない。
LINEの返信もよこさない。

高身長でムカつくくらいの超イケメンなのに
めちゃくちゃ毒舌。

言ったらいけない言葉は一言多く

言って欲しい言葉は殆ど言わない

でも、ユンちゃんにはその性格をカバーして
覆すほどの秘密兵器がある

それは笑顔。笑うと砂糖のように甘い
正直、ユンちゃんは男だけど、天使のような笑顔といったらこの笑顔しか思い当たらない。
それくらいの破壊力を発揮する。

そして、たまーに、優しい

観賞用としては極上品の
超ツンデレ塩彼氏ではあるけど

その、たまーに優しい所に落ちてしまい
なんだかんだと4年も付き合って今に至る。

その彼からの呼び出しなんて
怖いったらありゃしない

昼休憩に呼び出されるなんて初めての事。

しかも、あのユンちゃんから
LINEがきたんだよ!

『昼休みにハナの会社の1階喫茶店に来い』

だってよ!

『うん』か『ばか』の
この2文字しか送ってこないユンちゃんが
10文字以上のメールを入れてくるなんて
ただごとじゃないよ。
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