廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
そして、私はーー。
アルカディアに帰国するというシルヴェスター陛下と共に、明日、レグナントを発つ。
知らない場所に一人だけでは寂しかろうと、陛下とおばあ様の計らいにより、エレナの帯同を許され、私はとても安心した。
そして、おばあ様、ローリーやミレイユと涙ながらの別れを済ませ、早めに床に就いていると、誰かが部屋に入ってくる気配がした。
起き上がって目を凝らすと、ぼんやりとした灯りの向こうに、ダリオンがいる。
「ダ、ダリオン様?どうしました?」
小声で問いかけると、ダリオンはまっすぐにこちらにやって来て、静かにベッドの端に座った。
「まだ寝ていなかったのか」
「……はい。いろいろ考えて寝付けなくて」
「そうか」
ダリオンは私から目を逸らし、サイドテーブルのランプを見つめた。
一時、静寂が部屋を支配する。
ジジ……と、炎が燃える音が何回かしたあと、ダリオンはふうと息を吐き言ったのだ。
「お前がアルカディアに去る前に、話しておきたいことがある」
「は、はい。なんでしょう?」
「以前私は、子供が嫌いだと話したな?」
淡々と話すダリオンに、私は素直に頷き返す。
初めて出会った時「見るな」と言われたことや、ユーディリアに足を踏まれた時に「子供らしくない」と思われたこと。
数々の出来事が、頭の中を走馬灯のように駆け巡る。
アルカディアに帰国するというシルヴェスター陛下と共に、明日、レグナントを発つ。
知らない場所に一人だけでは寂しかろうと、陛下とおばあ様の計らいにより、エレナの帯同を許され、私はとても安心した。
そして、おばあ様、ローリーやミレイユと涙ながらの別れを済ませ、早めに床に就いていると、誰かが部屋に入ってくる気配がした。
起き上がって目を凝らすと、ぼんやりとした灯りの向こうに、ダリオンがいる。
「ダ、ダリオン様?どうしました?」
小声で問いかけると、ダリオンはまっすぐにこちらにやって来て、静かにベッドの端に座った。
「まだ寝ていなかったのか」
「……はい。いろいろ考えて寝付けなくて」
「そうか」
ダリオンは私から目を逸らし、サイドテーブルのランプを見つめた。
一時、静寂が部屋を支配する。
ジジ……と、炎が燃える音が何回かしたあと、ダリオンはふうと息を吐き言ったのだ。
「お前がアルカディアに去る前に、話しておきたいことがある」
「は、はい。なんでしょう?」
「以前私は、子供が嫌いだと話したな?」
淡々と話すダリオンに、私は素直に頷き返す。
初めて出会った時「見るな」と言われたことや、ユーディリアに足を踏まれた時に「子供らしくない」と思われたこと。
数々の出来事が、頭の中を走馬灯のように駆け巡る。