廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「そう。それならわかるわ。あんなに熱のこもった演技、好きでないと出来ないものね!」

あ、れ?
なんだか少し嬉しそうだわ?
聞いたこともない弾んだ口調に私は思わず唖然とした。
言葉が柔らかくなり、表情も明るく、まるで別人のよう。
それは、初めて会ったカトレア様を上書きするほどの衝撃があった。

「一日目のお芝居……あれがとても気に入ったわ。私とディミトリ……その人生のようで」

カトレア様はうっとりと頬に手を当てた。

「はい。一番のお気に入りだと聞いたものですから」

「では、私のために?」

「ご、ごめんなさい。お節介だとは知りつつも、カトレア様が元気がないのをみんなが心配していて。もちろん、私も……」

するとカトレア様は、何かを考え込むようにゆっくりと応接テーブルに進み、振り返りつつ私を手招きする。
促されるまま椅子に座ると、正面に座ったカトレア様が口を開いた。
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