廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「そう!そうなのよ!確かに……」

「はい。でも、お芝居が聞こえたから現れたのではないはずです」

「……どういうこと?」

「ディミトリ様はずっとカトレア様の側にいたのではないでしょうか?心を閉ざしてしまったカトレア様はそれに気付かなかった……」

瞬間私はハッとし口を閉じた。
和んでいた雰囲気をいいことに、ついつい思いのままに語ってしまった。
こんな子どもに、偉そうに言われていい気がするわけない。
せっかく心を開いてくれそうだったのに最後に余計なことを言ってしまったかも……。
判決を待つ被告人の気持ちで視線を上げると、カトレア様がこちらをじっと見つめている。
……ここは、先手必勝で謝ろう。何事も早目がいい。

「あのっ、生意気なことを言ってごめんなさ……」

「その通りかもしれないわ」

「は?」

私の間抜けな声が部屋に響いたのを、カトレア様は気にしない。
それどころか、うんうんと頷いて、意見を肯定してきた。
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