廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
確かにそれは正しい。
敗戦国になり、皆殺しになった王家は多く、誰一人死なないなんてことのほうが珍しいはず。
国庫を私物化して散財し、民に反乱を起されたまぬけな王家に対する処遇としては、甘すぎると思う。
ナリスもそのことに気付き、急いで言った。

「お、お言葉、ありがたく受け入れます」

ユグリス王子は次に第二王女エミルを見た。

「王女エミルは王弟ロイス・レグナント公爵の第二側室に迎える」

「はい。仰せのままに……」

エミルは静かに言った。
ナリスと違いエミルは気弱である。
側室だろうが、召し使いだろうが、文句を言うことはないだろう。
私と同じく側室を母に持つエミルも、王妃とナリスに疎まれていた。
しかし、幼い私と違い、ナリスと年の変わらない彼女は、もっと激しい嫌がらせに遭っていた。
それが無くなるというだけでも、彼女にとっては朗報だったかもしれない。

「さてと。次はお前……第三王女、ルキア」

「はい」

静かに返答し見つめ返すと、困惑した表情のユグリス王子と目が合った。
姉2人と違い、なんの使い道もない私の処遇に困っているのか。はたまた、違う思惑があるのか……一拍の思案の後、ユグリス王子は言った。
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