廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「セドリック様のお芝居が上手だったからですわ!私は合わせただけですもの」

「いいえ!経験者でないとあんな掛け合いは出来ません。今まで、結構な数のお芝居をしてきましたが、こんなに息が合った方は初めてです!」

前のめりのセドリックは、いつもの冷静さを欠いていた。
天才少年という仮面の下に、お芝居に対する情熱を隠していたのかしら?

「おやおや、セドリック様の悪いクセが出ているねぇ」

オルガンを片付けたローズが、笑いながら私たちに近付いて来た。

「悪いクセなんて……酷いなぁ」

「アハハハッ!ごめんなさいね。ルキア様、セドリック様は興味のあることには、ドップリのめり込む性質なんです。だから、暑苦しいのは我慢してくださいね」

「ふふっ。やはり天才は違いますね」

私はローズと頷き合った。
集中力がスバ抜けている人は何かしらの結果を生む。
研究分野であったり、それこそ、お芝居の分野であったり。
成功する人の集中力は、常人を遥かに越えるのだ。
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