堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
 エレオノーラが三人を案内したのは、廃倉庫の二階にあたる部分だった。ここは床が木の板でできているのだ。

「この床板の下に隠しておきました」

 ジルベルトがじっと見つめると、一か所だけ不自然な板があった。一度剥がしてまたはめたのだろう。ジルベルトは膝をついてその不自然な板に手をかけた。

「ふん」

 メキッと板が剥がれた。

「おお、さすがリガウン団長」
 ダニエルが呟くと、ウェンディもなぜかパチパチと手を叩いている。

「これか?」

 ジルベルトが聞いてきたので、エレオノーラはそうです、と答えた。ジルベルトがわざわざこれか、と尋ねたのは、その床下から変な壺が出てきたから。その壺の中身を確認すると、どうやらお目当てのものが入っている様子。
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