堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
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 さて、護衛からはずれたジルベルトと通訳からはずれたエレオノーラ。
 誰の差し金かはわからなくはない、ドミニクだ。せっかくだから、パーティに参加してきてよ、という彼の軽い提案によって、ジルベルトは正装してエレオノーラもそれなりの恰好でパーティに参加する羽目になっていた。それが彼の「めんどくさい」に繋がる。

「私が通訳を担当して、ドムお兄さまがパーティに参加してもよろしいのですよ」

 エレオノーラが提案すると、それも却下。ドミニクがパーティに参加するとエスコートの相手がいないらしい。エレオノーラが参加すると、漏れなくジルベルトをつけることができるらしい。だが、彼の本音は「めんどくさい」。よりめんどくさくない方を選んだ、ということだけ。

 エレオノーラは、そのパーティへの参加が誰からの命令かは聞かないことにしておこう、と思った。たまには純粋に楽しむのも悪くはないだろう。

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