堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
 学院は大きく二つの建物があるらしい。それぞれ勉強をする講義棟と、部活や委員会活動を行う活動棟。
 二人は講義棟を出て活動棟へと向かう。その棟の一階の一番手前に新聞部の部室があった。

「ようこそ、新聞部へ」
 その部屋にはインクの匂いが立ち込めていた。
「どうぞ、適当なところに座って」
 ドロシーにそう言われたが、エレオノーラが座れそうな場所はソファしか見当たらない。あとは作業机になっているのだろう。書きかけの模造紙やらペンやらがいたるところに散乱していた。

「ところで、その新聞部って、どのようなことをされているのですか?」
 ソファにゆっくりと腰を沈めながら、エレオノーラは聞いた。

「え? 新聞部ってわからない?」

「なんとなくはわかるような、わからないような?」
 エレオノーラの答えを聞いて、ドロシーは笑った。

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