堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「そんな君を見込んで一つ頼みたいことがある」
悪巧みをしていたかのような彼の表情は一変した。
「卒業パーティで、私の婚約者であるベルニス・ノアイユの護衛についてくれないだろうか」
ベルニス・ノアイユ。ノアイユ侯爵家の長女。王立学院第一学年。アレックスとの婚約が決まったのは、今から約一年前。他にも数人候補者はいたようではあるが、家柄、容姿、頭脳とこの三点セットを満たしたベルニスがなんとかアレックスの婚約者という座に輝いたらしい。
「ええ、私でよろしければ」
護衛という単語がエレオノーラの思考をクリアにさせた。
「君ならそう言ってくれると思っていたよ。生徒会に引き込んだうえで彼女の護衛をさりげなく頼もうかと思ったけれど、その生徒会を断られたからね。でも、彼女の護衛という役だけであれば、君なら引き受けてくれると思った」
「ただ、そのベルニスさんの護衛はハリーさんとかではダメなのでしょうか。ハリーさんは生徒会役員のようですし。しかも騎士団への入団が決まっているとお聞きしております」
ダニエル情報による。
悪巧みをしていたかのような彼の表情は一変した。
「卒業パーティで、私の婚約者であるベルニス・ノアイユの護衛についてくれないだろうか」
ベルニス・ノアイユ。ノアイユ侯爵家の長女。王立学院第一学年。アレックスとの婚約が決まったのは、今から約一年前。他にも数人候補者はいたようではあるが、家柄、容姿、頭脳とこの三点セットを満たしたベルニスがなんとかアレックスの婚約者という座に輝いたらしい。
「ええ、私でよろしければ」
護衛という単語がエレオノーラの思考をクリアにさせた。
「君ならそう言ってくれると思っていたよ。生徒会に引き込んだうえで彼女の護衛をさりげなく頼もうかと思ったけれど、その生徒会を断られたからね。でも、彼女の護衛という役だけであれば、君なら引き受けてくれると思った」
「ただ、そのベルニスさんの護衛はハリーさんとかではダメなのでしょうか。ハリーさんは生徒会役員のようですし。しかも騎士団への入団が決まっているとお聞きしております」
ダニエル情報による。