溺愛結婚は突然に〜ホテル王から注がれる、溢れるほどの愛〜



「こうやってゆっくり二人で過ごすのも久しぶりだな。仕事の引き継ぎもあって紅葉も大変だろう」


「私はまだ二年目の若輩者ですから。引き継ぎって言ってもそこまで大変なものはありません。周りもわかっていたことですし」


「でも、そのまま仕事続けても良かったんだぞ?本当に辞めてしまっていいのか?」


「はい。中途半端は嫌ですし、優吾さんはお仕事で海外を飛び回るでしょうし、その度に一人は寂しいです。何よりも妻として優吾さんを支えるには、家庭に入るのが一番だと思うので」


「……その気持ちが嬉しいよ。でも仕事したかったらいつでも言って。俺はいつでも紅葉の気持ちを尊重するよ」


「ありがとうございます」



私は結婚と同時に仕事を辞めて、専業主婦として家庭に入ることが決まっていた。


優吾さんは今は日本にとどまっているけれど、いつまた海外に向かうことになるかわからない。


その度に優吾さんを一人見送って私は日本で働くなんて、やっぱり嫌だ。


私も一緒に行きたいから。優吾さんと一緒にいたいから。


仕事は好きだけど、私はきっぱりと寿退社することに決めたのだ。


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