オトメは温和に愛されたい
「ほら、どうでもいいけどさっさとスカート上げろよ。濡れるぞ?」

 シャワーヘッドを私の足の方へ向けながら、苛立ったようにそう言う温和(はるまさ)は、悪魔としか思えない。

 私は仕方なく膝の少し上までスカートを慎重にたくし上げると、「こ、これで満足ですか?」と半ばやけっぱちで問いかけた。

「――水、かけるぞ」

 それには答えてくれないで、言いたいことだけ告げてくるとか、本当ひどいよ、温和(はるまさ)さん……。

 私の足元にひざまずく温和(はるまさ)の頭を見下ろしながら、ぼんやりとそんなことを思っていたら――。


***


(いった)ぁーーーーいっ!!」

 物凄い激痛が走って、思わず足を引いてしまった。というか引こうとした!……んだけど。

「ほら、じっとしてろ、動くなっ」

 ギュッと(すね)を押さえつけられて、動きを封じられてしまう。
 そればかりか、シャワーのお水を、傷口に結構な水圧であてられて……それだけならまだしも指先でゴシゴシこすられて。
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